『Muse』の由来




セラピル-ム名になぜ『Muse』(ミューズ)と付けたのか・・

それは、一番はじめに頭に浮かんだからです。単純ですね。
でも、簡単に決まったわけではありません。

『Muse』は女神の名前です。
おこがましいようで、その時は恥ずかしい気もしました。

そのため、別の名前を時間をかけて考えたのですが、どれも自分の中を素通りしてしまいます。

再び『Muse』の言葉に戻り、詳しく調べてみることにしました。
『Muse』は芸術の女神。それしか知りませんでした。


実は、9人の姉妹であり、彼女達を総称して『MUSES』ということ。

今まで、ギリシアやローマ神話に出てくる神々は、偉大であるにも関わらず、欲が強く、欲に駆られて好きなように振舞っていると思っていました。
ですが、彼女達は詩人や、音楽家たちのために歌って踊り、インスピレーションを与える神でありました。


その姿勢や、彼女達それぞれに役割があり、その役割にも惹かれました。

私自身、本を読むことが好きで、歌も動物も好きです。夜空を見ることも大好きです。

共通点を見つけたというだけでなく、インスピレーションを彼女達からもらいたいというのもありました。

また、今まで女性的というよりも男性的に生きていたと感じていたので、女性性を取り戻すという意味も込めて、セラピールーム名を『Muse』にすることに決めました。

(さて、インスピレーションをもらい、女性性は戻っているでしょうか・・・?)


以下、本からの文を抜粋しました。



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MUSES(仏:ミューズ)  (またはムーサイ、ムーサたち)


ゼウスと記憶の女神ムネモシュケとの娘である9人姉妹の女神たち。歌と踊りで神々を楽しませた。アポロンはヘリコンの山あいの地や、パルナッソスの泉のかたわらで、彼女らと共に歌舞を行った。

詩人たち、音楽家たちにインスピレーションを与えるのがこの女神たちである。

カリオペは詩句や演説に韻律をつける女神で、叙事詩を象徴する。

クレイオは人間と町の過去を歌う歴史の女神である。

エラトは哀歌によって愛の喜びと苦痛を表現する。

エウテルペは田園で魅惑的な音楽を奏でて人間や動物を魅了する。

メルポメネは悲劇において基本的な主題である苦痛と死を語る。

ポリュムニアは竪琴を奏でる詩人たちにインスピレーションを与え、叙情詩をつかさどる。

タレイアはすべての物事を軽く受け流す喜劇の女神である。

テルプシコラは踊りの拍子を聖別する。

そしてウラニアは天文学の女神で、惑星の調和を歌う。




◇言語

<Muses>は文芸、特に詩作の象徴である。

<muse>は実質的、神話的に、芸術家に霊感を与える女性をいう。

<ミュゼ(ミュージアム) muse'e(美術館)>は元来、アテナイの丘に立つムーサイの神殿のことである。
また、ムーサイのつかさどる諸芸術の統合されたものを<ムシケ musike>といったが、これが後に音楽を指すことになった<ミュージック musique>。



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「図説 ギリシア・ローマ神話文化辞典」 原書房
ルネ・マルタン 監修
村松一男 訳